いまここに、あるもので

わざわざ要らないものを遠くから持ってくることないよね

森のスコーラ@藤野

 

8月23日(土曜日)、神奈川県相模原市の藤野のイベント

森のスコーラ』へ行ってきた。FBはこちら

 

オーガニックな野菜、オーガニックな方法で作られたハムやお酒、

コットン紡ぎやお話会などのワークショップなど盛り沢山な内容だった。

 

中でも最も注目された筈の企画が

自然養鶏場 春夏秋冬さんの屠畜のワークショップ!

 

袈裟を着たらチベット僧に見えそうなご主人が、

2年間大事に育てたにわとり君を屠って、解体。

 

全部で1時間半くらいだったが、

何だか良質のドキュメンタリー映画を見たような、

とても満足した気分になった。

 

一連の流れ

にわとり君を逆さに吊るす。(血を頭周辺に集めるため?)

にわとり君の頚動脈を切る。

血が出きるまで待つ。

完全に息絶えたら60度前後のお湯に漬け、羽をむしる。

綺麗にむしりとるまで結構時間かかる。

足、手羽先、皮、はつ(心臓)などに解体していく。

 

  • 子供の方が平気で見ていた

にわとり君よりずっとチキンな私は、

首を切られる瞬間を直視することが出来なかったけど、

小学生くらいの子供達はしっかりその様子を見ていた。

それを見て姪っ子のことを思い出した。

 

去年の夏彼女に『はだしのゲン』を全巻あげた。

残酷な描写が多くて怖がるかと思ったが、

平気な顔をして読破してしまった。

 

私が『はだしのゲン』を読んだのは小学校2年生の時。

戦争は怖いと思ったけど、意外にすんなり受け入れて読んでいたことを

思い出した。

 

食べることはそれ自体がスロー

前述したように、全工程で1時間半くらいかかった。

にわとり君は2歳だったから、

卵からお肉になるまでを考えると、

かなりの時間と手間がかかっている。

 

毎日餌を上げて、小屋の掃除をして、襲われないように注意して。

 

更に、元気に外で走り回っているにわとり君は、

解体するのがとっても大変そうだった。

筋肉が発達しているせいで、

ジョイント部分や内臓がなかなか剥がれてくれないのだ。

体格のよいご主人が思いっきり引っ張っても、

別の男性がやっても、

脚が取れない。

 

ナイフを使って少しずつ時間をかけて解体していく。

食べることは一日かかってもおかしくないような、スローな行為だ。

 

大量生産は不透明

「これは"はつ"と呼ばれる部分で、心臓です。

 当たり前ですが、一羽で一つしか取れません。

 でもスーパーでは何個もパックになって売ってますよね」

 

工場で大量生産されるにわとり達は、

鶏舎に詰め込まれ、数十日で出荷されるらしい。

彼らはまだ性成熟していない、にわとりとは呼べないようなルックスで、

洗濯機のような機会に入れられ、体がばらばらになるという。

 

一羽が病気にかかれば、何百匹と感染する。

それを業者はまとめて殺して土に埋めるんだそうだ。

 

それがテレビで放映されることは無い。

スウェットショップで子供がこき使われているのが

見えないのと一緒だ。

 

商品しか見れない。

 

「食を大事にしないことは、いつか自分たちに帰ってくる」

そうご主人は言っていた。

 

同時に持った違和感

とてもいいものを見たなと思ったのと同時に、違和感も持った。

 

小動物を食べるために飼って殺すという行為は、ごくごく自然なことで、

数十年前まで日本でも一般的にやっていたことだ。

 

私の母親の家でもにわとりを飼っていた。

タイやラオスでは沢山の家庭でにわとりの親子が飼われている。

 

以前なら屠殺がワークショップになるなんて考えられなかったろう。

こんなにも急速に生活や変わり、体も価値観も軟弱になっている。

 

そういえば、

今朝私立の小学生の群れを見たが、

皆折れそうな体で大人しそうで、何だかブロイラーみたいだった。

 

年取る度に、待ち行く子供が作り物っぽく見えるのは、

私だけだろうか。

 

自分が食べているものに近づき、

自分が見ているものに近づくのかも知れない。

そういえば、ラダックの子供は完全に子供だった。

 

生き生きして、生意気で、ひやひやさせて、

天邪鬼で、泣き虫で、でも愛らしい。

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