いまここに、あるもので

わざわざ要らないものを遠くから持ってくることないよね

聞くだけで恋した気分になれる歌

勤務先で時計代わりにラジオをかけている。

 

20年ぶりくらいに聴くラジオにカルチャーショックを感じてばかりいる。

 

基本的にタイアップしているJ-popの新曲が繰り返しかかるのだが、

あまりにも粗悪で、これ以上聴いていると不感症になりそう。

 

ほとんどがラブソングなのだが、エロスもロマンシズムも皆無。

もちろん艶とか粋とか情緒なんてどこ吹く風。

 

  • 問題は声と歌詞

歌は上手いといっていいのだろうが、カラオケレベル。

 

味わいとか深みとか滲み出るエロスとかが一切無い。

 

そして歌詞。これがもっとひどい。

 

「世界で一番君が好き」を繰り返しているだけなのだ。

「愛しているじゃ足りない」上にしかり。

 

馬鹿の一つ覚えみたいに繰り返してくるので、カルト宗教の洗脳呪文かと思えてくる。

 

あまりにもひどいので名前を出してしまうが、ファンキー加藤とかいう人の新曲がよくかかる。

 

最初名前を聞いた時、時代遅れの漫才師かと思った。

ムーディー勝山と同じ響き。

 

あまりにも幼稚な歌詞を棒読みで音に乗せているだけなので、

てっきり25くらいの若い子なんだろうと思っていた。

 

私よりも年上で驚いた。

 

こういう歌詞を書く男性も、それに感動する男性も、

カラオケで歌ってくれちゃうような男性もどのくらいの割合でいるのだろう。

 

その中の誰とも恋愛関係を持てないので、マジョリティだと困るのだが。

 

他にも聞いたことのあるミュージシャンもひどいのが多い。

 

本を読んだり映画を見たりする習慣が無いのかなと心配になる。

 

  • 詞が何より大事で、歌は上手くなくてよい

○今までで一番ぐっときたラブソングはこれ。

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FugeesのWyclef。

ややメロドラマっぽいストーリーになっており、

お金を稼ぐためにストリップクラブで働く移民の女の子に恋した男の歌。

 

「ゴーゴーダンス踊ってるからってビッチって訳じゃないぜ!メーン」

「おっと、シャンパンルームでセックスはご法度だったな。」

というエロ優しい男性の歌(ちょっと訳し方が古いが)。

 

特に私が好きなのが、彼女を売女呼ばわりする奴に向かって

「『罪を犯してない者が石を投げよ』だぜ?!」

と粋な説教するとこ。

 

『罪を犯してない者が石を投げよ』はキリストの言葉です。

当時ユダヤ教では罪を犯したものは石打ちの刑に処されました。

広場だかどっかで、死ぬまで石を投げられるといういわばリンチです。

姦淫(不倫ですよね)を犯した女性を市民が石打ちしようとしているのを見て、

キリストが諭す。

「罪を犯したことの無い者が最初に石を投げなさい。」

すると誰も石を投げられなくなる。

これはキリストの教え『人を裁いてはならない』に通じる聖書の逸話。

 

Wyclefはお父さんが牧師だったから、こんなにさらりと引用できるのかも。

 

大人の男の優しさとエロさが感じられるとってもセクシーな歌。

 

Wyclefのずーずー弁ぽい英語もセクシーに思えて好き。

 

何より「ストリッパーだって関係ない。俺はレディとして扱うよ」

という姿勢がきちんと伝わってくるのがよい。

 

私がストリッパーだったら感動して泣いてしまうね。

 

何回好きと言われてもそれだけじゃ

「それはわかったけど、で、何してくれるの?」ですからね。

 

更にパンク風にカバーされててこれもよい。

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べたべたしない優しさってぐっとくる。

 

○やっぱり桑田圭祐

You Tubeから消え去ってしまったが(多分レコード会社の方針でしょう)、

桑田圭祐もエロ優しい大人の男の代表。

 

彼の場合それに日本人らしい繊細さも加わって本当にセクシー。

 

「忘れじのレイドバック」

「素顔で踊らせて」

真夏の果実

なんがお気に入り。

 

個人的には『稲村ジェーン』より前の作品が好きだ。

 

海の側で育った私は、湿気が多い時期や時間帯に、潮の粒子が体に染み込むような感覚を覚える。

 

桑田圭祐の歌も同じ作用がある。毛穴から染み込む。ので抗えない。

やはりセクシー。

 

Wyclefも桑田圭祐も特別歌が上手い訳ではないけど、そんなことはどうでもよい。

 

○Shingo02のクールな恋わずらい

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日本語で詞も書くShingo02は印象深いことをインタビューで言ってた。

 

帰国子女だったらしくJ-popを聞いて

「どうして日本語には色々な言葉があるのに、その中の一部だけを繰り返し使うのだろう」

と思ったそうだ。

 

美しく、クール、繊細。

雨の匂い、春の風、秋の海の潮、日本の自然がよく似合う音。

 

 

○番外編

最近歳若い友人に教えてもらったのだが、玉置浩二もよくて驚いた。

 

友人曰く

「エグザイルの人とかは歌が上手いだけ。でもこの人はシンガーなんですよ」

伝えたいことがわかる。