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スローに働いて、スローに遣う

労働から活動へ、消費から生産へ、利益から恩恵へ

目に映るもの全てが資源に見えてくる、ソーヤー海さんのワークショップ

無くてもいいものを増やす パーマカルチャー

近年大人気のソーヤー海さんのワークショップ。

 

自宅から近い場所で開催されるので参加した。

 

会場となったAsaba Art Squareはジブリ映画に出てきそうな、

レトロモダンなカフェ。

近くの称名寺は、庭園も門も非常に情緒があり居るだけで落ち着く。

 

こんな素敵な場所が近くにあったとは驚きだ。

 

  • シアトルのパーマカルチャーに興味津々

 

パーマカルチャーとは、人と自然の調和とその持続性を基にデザインされた文化で、

海さんは実践的にそれを追求している。

 

海さん曰く自然は『ギフト経済』。

略奪でも交換でもなく、資源と富は有り余っていてそれを皆で分ける。

 

コスタリカのジャングルと、シアトルのコミューンで研修(?)したとのことだが、

これが聞いているだけでわくわくしてしまうことばかりだった。

 

コスタリカのジャングルでにいたときは、

小屋をアリの大群に占拠されたり、野生のジャガーと見詰め合ったりしたそうだが、

「自分が所有しているものは何も無い」ということを体で知ることが出来たそうだ。

 

彼の著作でも読んだが、

料理は材料をポットに入れて太陽熱が集まる場所に置くだけ。

フルーツはジャングルになっているものを収穫するだけ。

トイレは木の側で用を足すだけ。

 

ただ自然に合わせるだけで、豊かに暮らすことが出来る。

 

ワシントン州のコミューンはもともと3人兄弟が始めたという。

 

彼らが暮らす森も作物が勝手になっており、耕す必要は無い。

 

森の中にアウトドア型のキッチン・ベッド・シャワーを置いて、

季節に応じて移動させたり工夫したり。

 

ここでは働く・遊ぶ・食べるが一体化しているのだと海さんは言う。

 

アウトドアベッドで寝た次の日は、起きた瞬間に空と太陽が視界に入る。

アウトドアシャワーでは夕日と一列になって飛ぶ鳥を見ながら体の疲れを癒す。

 

これ数日でいいから体験してみたくなってしまった。

 

食べ残しも排水も排泄物も一切ゴミにならない。

ゴミという概念が無いからだ。

 

面白かったのがトイレを活用して作物を育てること。

トイレを二つ作り(多分簡単なもの)その間に木を植えるだけ。

木が成長したら次の場所にトイレを移動するのだ。

 

なんて簡単で無駄がなく、合理的なんだろうか。

 

  • アーバン(都市)パーマカルチャー

 

海さんが東京へ移ったきっかけは311の原発事故だという。

 

この時彼は「都市の決定や政治の影響からは逃れられないことを実感した」とのこと。

 

どんなオーガニックライフを営んでいても隣で原発事故があったら台無しになるのだ。

 

都市の文化を変えること、が彼の課題となったようだ。

 

アーバンパーマカルチャーのモデルとしては、

最近日本でも人気のポートランドが紹介されていた。

 

ポートランドでは地域のコミュニティの力が強く、

行政のルールや姿勢までも変えてしまったこともあるという。

 

交差点の道路をペイントし、子供や大人が一緒に楽しく遊ぶ空間へと変える。

今ではそれは『シティ・リペア(都市を居心地よい場所へと直す)』の一環と認められているが、

もともとゲリラ行為からスタートしたのだそうだ。

 

公共の道路をペイントすることを行政は許可してくれず、

住民達はゲリラ的に、勝手にペイントしてしまったのだ。

しかし結果的に、人々が集い、車の速度が落ち、地域のムードも良くなった。

 

すると行政はペイントを許可するばかりか、推進するまでになった!

 

小さな女の子が両親と一緒に道路をペイントする。

彼女にとって地域の存在は一方的に与えられるものではなく、

自らが参加し、共に作るものになっていくのだ。

 

コミュニティが活性化し、構成員たちの繋がりも強くなり、外観も美しくなる。

 

いいことだらけ。

 

こうしたペイント行為は近隣住民の80%が納得すれば許可が降りるそうだ。

 

  • ポトラック・ランチ

 

お昼は持ち寄り。

参加者は2,30名いただろうか、各自が1品を持ってくるだけ。

 

ベジタリアンの方もいるので、基本野菜のプレート。

私は南瓜のスパイス炒めを作って行った。

 

料理はあまり上手くないので、食べてもらえるか不安だったが、

一気にそんなことはどうでもよくなった。

 

あんなに豪華でバラエティに富んだランチは久しぶりだった。

特に私が気に入ったのは、お蕎麦と三つ葉のパスタ風と長ネギの煮物。

 

手作りパンやキッシュ、リンゴ煮や人参のサラダなど、どれも美味しかった。

とても満足だった。

 

  • パーマカルチャーライフはとっても楽で楽しいのでは?

 

※午後は共感コミュニケーションというワークショップだったが、それは省略。

 

無理に節約したり我慢したりではなく、ただ身の回りにあるものを有効活用する。

 

パーマカルチャーってただそれだけの、とても簡単なことだ。

 

『トゥルー・コスト』で見た世界を反転させればいいだけ。

 

海さんのワークショップの後では、あの世界が嘘のようだが、私はそこに住んでいる。

 

わざわざ手間と時間を浪費して、

資源を無駄遣いし、自然を汚して、弱い人を酷使している世界だ。

かなり意外に、簡単に、世界は変わるのかも知れない。

 

自宅に帰って早速自家製のコンポストを作った。

 

材料は枯れ葉と土。それをミルフィーユ状に重ねていくだけ。

 

  • パーマカルチャーツアーがあるらしい

 

ワシントン州のコミューンに参加出来るのか、隙を見て海さんに聞いてみた。

 

すると、毎年西海岸ツアーをやっていて宿泊・生活できるとのこと!

直接連絡して行っても平気そうだ。

 

「あとはやるか、やらない言い訳考えるか、どっちかだね」

 

そう言われて私はもう8割方行く気になっている。

人をくすぐるのが上手い人だと思う。

 

  • ゆるふわでないラブ&ピース

全ての人が大事にされる社会とか、愛と平和に溢れた社会とかという表現は

具体的なイメージがしずらい。

 

海さんのワークショップはそこが最終目標ながらも、

誰にどんな恩恵benefitがあるのかとその過程を、科学的に明確に示してくれる。

 

思考され構築された講義で、面白くて楽しい。

 

これだけの内容にも関わらずドネーション(寄付)制。

最もコンセプトに触れて欲しい若者が来やすくなるようにという配慮だ。

 

もう少しお金あったら1万くらい投げ銭したかったけどな・・・。

こういう時はお金欲しくなる。

 

とてもお勧めです。

ワークショップに限らず、フェスや大学などで講義しているので、

それを聴くのも面白いと思う。