いまここに、あるもので

労働から活動へ、消費から生産へ、利益から恩恵へ

条件が変わっているのに価値観が変化しない不思議 @電通過労死と20代の友人たち

色んな方が言及していた電通の過労死裁判。

そもそも昨年の12月に起きたこの事件が、1年後の今になって公になることの疑問を感じます。

親御さんが裁判しなければメディアは既読スルーしていたのでしょうか。

 

事件概要をyahooニュースで知った時、

「そんなに賢い女の子が行きたい&しがみつきたいと思う程、電通はまだ価値があるのか」

という驚きと暗澹とした気持ちとを覚えました。

 

テレビCMや雑誌広告の影響力も予算も落ちているし、いくら電通といっても年収は下がりつつあるでしょう。

更に超体育会系で男尊女卑、プラス縁故が強いという社風は遠い場所にいる私でも知っているくらい有名です。

コネがなく能力の高い女性が入社する、ことはけして利点にならないと思います。

 

加えて、東大早慶といった有名大学に今どのくらい価値があるのかも甚だ疑問です。

 

私が受験したのは団塊ジュニア世代の後でしたが、それでも難関大学は8から10倍率でした。

そのうちの一つの学部に入学することになりましたが、半分以上は浪人生で、現役生には付属校出身も含まれていましたので、現役・一般入試で合格した私は少数派でした。

 

今私が在籍していた学部は、半分がAO入試と呼ばれる面接・論文試験で入学するのだとか。浪人生は6分の1だそうです。

 

20年前と比べると東大は早慶レベルに、早慶はMARCHレベルに落ちているという人もいます。

 

詰め込み式の入学試験に合格した学生達の方がレベルが高いとは言い切れませんが、

競争率が急降下しているので入学が簡単になり、生徒の学力が落ちるのは避けられないでしょう。

 

今の学生たちは、レベルの下がったかつての名門校に在籍するために、AO入試用の塾に行ったり、それに合格した後は足りない学力を補う塾に行ったり(これ本当)、更に奨学金まで借りたりして年々高くなる授業料を支払っているのです。

 

何だか錆びた自転車のブレーキみたいだと思います。

 

買ったばかりの頃は、小さな力を加えれば簡単に止まった。

でも今は同じ力では止まらない。それどころかもっと強い力を加えても止まらない。

 

エネルギー効率が悪くなっている。ロスが多くて効果が少ないのです。

原発みたいです。

 

そして最近リアル大学生から聞いた驚愕の事実がありました。

彼女の同級生の女生徒のほとんどは、専業主婦希望なのだそうです。

そして同級生の多くは公務員・いわゆる大企業就職希望。

20年前とほとんど変わっていないのです。

 

彼らの新卒月給はよくて20万そこそこでしょう。

そこからどんどん高くなる社会保険が引かれ、奨学金が引かれ、翌年には住民税が引かれる。

 

条件は流動している(悪化していることが多い)のに、価値観は固定したままなんです。

 

でも若い人にとってはそれが当たり前なので、疑問を感じていないのです。

そして年を取ると比較対象が出来て、物事を相対的に見ることが出来るんだと思いました。

 

条件が悪化していること、労力とお金が見合わないことが増えていることをもっと若い人に伝えるべきでしょう。

私はいかに税金が上がっているかを彼女に伝えましたが「ふーん」みたいな反応でした。生きるのに大事な知識は学校教育では教えられないんだと再確認しました。

 

そういえば、氷河期と呼ばれた私の就職活動期に偉そうに説教していた人事のおっさんたちは、ほとんどが超売り手市場のバブル世代だったはずです。

思い出すと頭に来るな。つのだひろの出来損ないみたいなおっさんがいました。

あの人の下で働かなくて本当によかった。

 

参考:国民年金保険料と大卒初任給の推移

http://investor-brain.com/archives/2048 

1968年の初任給は30600円で国民年金は250円。給与の0.8%しかありません。

2014年の初任給を20万、国民年金は15000円としすると給与の7.5%にもなるんです。もし68年と同じ割合だったら1600円なのに。